「子どもに任せる」という言葉から、伝わってくるもの

《あなたの応援塾》主宰の森下健祐です。
このブログページにお越しくださり、ありがとうございます。
今回は、受験生のお母さんからよく耳にする「子どもに任せる」という言葉について、考えてみようと思います。
この記事のもくじ
「子どもの意思を尊重」の裏に見え隠れする、2つのタイプ
私は12年余り、学習塾の講師として中学生と関わっています。必然的に、高校受験に向けた指導を毎年行いますし、受験生のお母さんのフォローもします。特に冬場になると、子ども以上にナーバスになってしまうお母様もいらっしゃいますからね。
「○○高校に必ず合格させてください・・・!」
というお母さんの要望というか、切なる願いの声を聴くこともあります。
が、このような声は、実は多くありません。それよりも圧倒的に多いのが
「受験は子どもの考えに任せる」
「子どもが入りたい高校に入れればいい」
といった、お母さんの声です。一言で申せば「子どもの意思を尊重する」というスタンスの親御さんが、非常に多いです。
子どもに任せる・子どもの意思を尊重する・・・一聴、聞こえのいい言葉です。ですが塾で何名ものお母さんと話をすると、お母さんの言う「子どもに任せる」には大きく2タイプの傾向が見てとれます。
タイプ①「自分の受験のようにとらえている」母親
まずは子どもの受験を「我がことのように」とらえている母親。
このタイプのお母さんからは、子どもに対する心配や不安の言葉をよく聞きます。個別面談の依頼を受けることは、しょっちゅうです。しかし一方で、子どもへの励ましや応援の言葉もまた多いです。何よりも「私も子どもと一緒に受験を頑張る」という姿勢が感じられます。子どもと一緒に伴走しているイメージです。
信頼関係が築けている親子は、まず間違いなくこちらですね。
タイプ②「関与したがらない」母親
一方で、子どもの受験にあまり関与したがらないお母さんとも出会ってきたことも、事実です。無関心・・・とは言い過ぎかもしれませんが、それに近いものを感じます。以前の記事で紹介した、ホーニング(放任ing)です。
このタイプのお母さんは、ある意味分かりやすいです。子どもに任せますと言うほかに、ある決定的な一言を言います。その一言は何かといいますと、これです。
「塾(先生)にすべてお任せします」
お任せ=丸投げ
私はこの一言を聞くと、心のなかで黄色信号が点滅します。「このお母さん、子どもの受験や進路への関心が薄いかも・・・」「コミュニケーション取れるかな・・・」という不安が、塾講師として出てきてしまいます。
確かに中学生、特に受験勉強となれば学習内容はそれなりに高度ですから。ご家庭で指導できる親御さんは非常に限られてくるでしょう。ですから「勉強の指導を塾にすべて任せる」のは当然ですし、塾の先生の仕事・役割です。が、「塾(先生)にすべてお任せします」という言葉からは、お任せというよりも“丸投げ”のニュアンスを強く感じます。個別面談や保護者会等に来ることはまずありません。また入塾申込時に会ったら最後、二度と顔を合わせることもない・・・なんてのも珍しくありません。子どもの顔は毎週見るのですが。
成績のことや子どもの塾での様子を聞いてくることもなく、塾側としては保護者対応が楽っちゃ楽です。が、「子どもは塾で勉強頑張っているのだから、もう少し気に掛ける様子があってもいいのになぁ」とも思ってしまいます。
私が親御さんとコミュニケーションを取る努力が足りないだけかもしれません。が、受験生のお母さんにこの話をすると皆さん
ハッ!
という反応をされるので、割と的を射た分析ではないかと思います。
子どもにとっては、どちらが嬉しいのか
「子どもに任せる」「子どもの意思を尊重する」
あなたがこの言葉を使うとするならば、言葉に込められている思いは何でしょう?
- 子どもを100%信頼した内心からくる「任せる」なのか?
- 自分はあまり関わりたくないという内心からくる「任せる」なのか?
確かなのは「どちらの内心であっても、子どもにはそれが伝わっている」、ということです。お子さんにとって嬉しいのは、力になるのはどちらでしょうか。
ここでは敢えて、どちらが答えとは申しません。お読みになったあなた様が、一度立ち止まって考えてみるきっかけになれば、この記事を書いた甲斐があります。
お読みくださり、ありがとうございます。
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